学校保健の強化が必要と訴えた論文が、掲載された国際学術誌“Pediatrics International”誌で発刊後1年間に最もダウンロードされた論文として出版社WILEYより報告を受けました。この論文は、新型コロナ感染症のパンデミック初期のアジアでの学校閉鎖の副作用を分析し、2021年以降のアジアでの拡大に備えて、学校保健を強化し、学校閉鎖を最小限に抑えて教育を維持することを訴えた論文です。
Urgent need to strengthen school health in Asia and the Pacific islands
https://onlinelibrary.wiley.com/doi/full/10.1111/ped.14921
以下論文要約の日本語です。
アジア・太平洋諸島における学校保健の強化が急務
「アジア・太平洋島嶼地域では、2021年のコロナウイルス感染症2019(COVID-19)パンデミックの継続による学校閉鎖の可能性のリスク増大の影響に対処するため、学校保健活動・対策の強化が緊急に推奨されています。2020年のCOVID-19の発生はこれらの地域では比較的少なかったため、多くの国は学校閉鎖の長期化を回避することができました。しかし、今後ワクチン接種が拡大し、パンデミックが終息傾向にあったとしても、SARS-CoV-2亜種が子どもたちの間で拡散するリスクも高まり、再び学校閉鎖を余儀なくされる可能性も高まると考えられます。」
(文責:小林潤)