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在宅看護学・在宅看護開発学

在宅看護学・在宅看護開発学

我が国には少子高齢化に伴う2025年問題が迫っており、地域包括ケアシステム構築が喫緊の課題です。そのような中、医療介入が必要な方々が在宅で適切なケアを受け、できる限り住み慣れた地域でその人らしく最後まで暮らせる社会の実現が求められており、高度な医療の知識・技術、チーム医療を円滑に進められるコミュニケーション能力をもち、在宅療養をする方々の多様性を理解できるリーダー的存在が必要とされています。在宅医療は限られた職種が努力するだけでは実現・達成できるものではありません。看護師にだけに目を向けても専門家である訪問看護師だけではなく、現在、教育が進められている特定行為研修を修了した看護師の存在や各専門領域の認定・専門看護師の力も必要でしょう。また、地域医療は救急医療とも密接な関連があるためアドバンスケアプランニングや在宅療養者の救急搬送に関する課題の解決には救急救命士などプレホスピタルケアに関連する職種の方々からのアプローチも必要でしょう。
社会福祉学や精神保健福祉学、介護学、そして行政などの専門家との連携が必要なことは言うまでもありません。また、最近、関心が高まっている災害・防災学に関しては保健・医療・福祉だけではなく土木・工学や気象学、教育、心理、そして警察・消防・行政などとの協働が必要不可欠です。「健康を守り保つことを学び実践し研究する」学問が保健学ですから、看護学だけにとらわれず、将来的に在宅領域の健康に関わる多職種の方々が琉球大学保健学科に集い、多様な切り口で問題解決を科学的に実践していく在宅ケア・在宅ケア開発学が構築されていくことを期待しています。多くの分野から在宅領域の課題を解決していくリーダーがさらにあらわれて来ることを願っています。

在宅看護・在宅看護開発学

教員

教員氏名:関口 浩至
教員氏名:関口 浩至
  • 職名:准教授
  • 学位:博士(医学)
  • 専門分野:慢性呼吸器疾患看護、呼吸療法、呼吸生理学、一次救命処置 シミュレーション教育、防災学
  • メルアド:hiroshis(@med.u-ryukyu.ac.jp)
  • 【研究者総覧】https://kenkyushadb.lab.u-ryukyu.ac.jp/html/100001421_ja.html

免許・資格:看護師(慢性呼吸器疾患看護認定看護師)、保育士、防災士、呼吸療法認定士、透析技術認定士

教育

博士前期課程 在宅看護学特論、在宅看護学特別演習、在宅看護学特別研究

研究

これまでに看護学だけではなく、チーム医療として隣接する様々な領域のテーマにも興味をもち共同研究も含め取り組んできました。

  • Can Homecare Chronic Respiratory Disease Patients with Home Oxygen Treatment (HOT) in Southern Okinawa, Japan Be Evacuated Ahead of the Next Anticipated Tsunami?. Int. J. Environ. Res. Public Health.
    https://doi.org/10.3390/ijerph19095647
  • Association of nights and weekends with survival of traumatic out-of-hospital cardiac arrest following traffic collisions: Japanese registry-based study. Int. J. Environ. Res. Public Health.
    https://doi.org/10.3390/ijerph182312769
  • Epinephrine dosing interval and neurological outcome in out-of-hospital cardiac arrest. Perfusion.
    https://doi.org/10.3389/fmed.2021.660367
  • Advanced Life Support versus Basic Life Support for patients with trauma in prehospital settings: A systematic review and meta-analysis. Fronters in Medicine.
  • Difference in electromyographic activity between the trapezius muscle and other neck accessory muscles under an increase in inspiratory resistive loading in the supine position. Respiratory Physiology & Neurobiology.
    https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/32739461/
  • Type of advanced airway and survival after pediatric out-of-hospital cardiac arrest. Resuscitation.
    https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/32070779/
  • Computerized data mining analysis of keywords as indicators of the concepts in AHA-BLS guideline updates. The American Journal of Emergency Medicine.
    https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/31866248/
  • Noninvasive positive pressure ventilation for treating acute asthmatic attacks in three pregnant women with dyspnea and hypoxia. Clinical Case Report.
    https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/31110708/
  • Time to epinephrine and survival after pediatric out-of-hospital cardiac arrest. European Heart Journal - Cardiovascular Pharmacotherapy.
    https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/29036580/
  • Surface electromyographic evaluation of the neuromuscular activation of the inspiratory muscles during progressively increased inspiratory flow under inspiratory-resistive loading. Physiology International.
    https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/29602291/
  • Verification of changes in the time taken to initiate chest compressions according to modified basic life support guidelines. The American Journal of Emergency Medicine.
    https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/23769851/

研究助成金

  • 令和4年度 琉球大学戦略的研究推進経費 ポストコロナ社会実現研究プロジェクト 災害感染症等の脅威に備える健康な島づくりに関する研究 津波から学校へ逃げるwith 感染対策 学校と地域社会が連携した防災感染症対策共助モデルの構築(代表者)
  • 令和4年 日本学術振興会: 科学研究費助成事業(若手研究)表面筋電図を用いた呼吸補助筋の活動分析は人工呼吸器離脱の予測指標となりうるのか?(代表者)
  • 令和3年度 沖縄県地域医療介護総合確保資金(医療分)救急から提案する高齢者地域包括医療事業(分担)
  • 令和2年度 沖縄県地域医療介護総合確保資金(医療分)救急から提案する高齢者地域包括医療事業(分担)
  • 平成30年度 NPO法人 日本ACLS協会 調査研究助成事業 一次救命処置中の胸骨圧迫時間比を低下させる要因の検討(代表者)
  • 平成27年度 一般財団法人 救急振興財団 救急に関する調査研究事業 テキストマイニングを用いた救急隊からのファーストコールの診断別キーワード分析(代表者)
  • 平成26年度 琉球大学後援財団教育研究奨励事業 努力呼吸時の補助呼吸筋の活動 -呼吸数や呼気抵抗の増加と補助呼吸筋の活動電位の変化の相関関係を明らかにする-(代表者)
  • 令和5年度 国立大学法人琉球大学「つながる離島・広がる沖縄」教育未来基金プロジェクト
    「ウェアラブルカメラなどICTを用いた遠隔授業による伊是名中学校の生徒に対する防災教育支援プロジェクト」
  • 2023年度 島嶼防災研究センター研究・活動助成金
    「伊是名村における台風6号の想定を超えた被害や影響を明らかにすることで、今後の防災対策や計画につなげるための質問紙調査」

共同研究

  • 滋賀大学データサイエンス学部
  • 大阪電気通信大学大学院 医療福祉工学研究科
  • 沖縄国際大学 総合文化学部 人間福祉学科
  • 学校法人湘央学園 浦添看護学校
  • 社会医療法人友愛会 友愛医療センター
  • 那覇市消防局

主な修士・博士学位論文テーマ

  • Mechanical powerを用いた気管切開術患者の人工呼吸器離脱予測に関する検証
  • 沖縄県沿岸部に住む慢性呼吸器疾患患者における津波避難方法の検証
    ―自宅または近隣建物への垂直避難は有効かつ実現可能か?―

大学院生募集中!

社会人大学院生希望の方も大歓迎です。私も社会人大学院生として働きながら大学院で学んできました。また、看護職だけでなく在宅や健康に関心がある他職種の方々の学びのお手伝いができればとも思っています。ご興味がある方は先ずは気軽にメールでご連絡ください。

大学院生募集中!

琉球大学大学院保健学研究科
在宅看護学・在宅看護開発学
関口 浩至

〒903-0215 沖縄県中頭郡西原町字上原207
保健学科棟 608室
電話:098-895-1274(内線1274)
E-mail:hiroshis@med.u-ryukyu.ac.jp